以下、2026年11月時点の環境省の公表資料、動物愛護管理法、ペット関連企業の2025年実績、2026年発表の飼育費用調査を踏まえた記事案です。
ペットショップの売れ残り猫はその後どうなる?販売・譲渡・値下げの実態を2026年徹底解説
ペットショップで新しい飼い主が決まらないまま月齢を重ねた猫は、その後どうなるのか。値下げして販売が続くのか、ブリーダーに戻されるのか、それとも保護団体などに譲渡されるのか。猫を迎えたい人にとって、気になる問題の一つだ。
2026年11月現在、日本では動物愛護管理法によって、ペットショップなどの犬猫販売業者に対し、販売が困難になった犬猫の終生飼養を確保することが求められている。一方、実際の対応は事業者によって異なり、販売継続、適切な譲渡、自社施設での飼養など複数の道がある。全国一律の売れ残り猫の処遇や値下げ時期が定められているわけではない。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- その後の行き先:販売継続、譲渡、事業者による終生飼養などがあり、全店舗共通の対応ではない。
- 法律上の保護:動物愛護管理法第22条の4により、販売困難になった犬猫についても終生飼養の確保が求められる。
- 購入時の注意:値下げ価格だけで決めず、病歴、ワクチン接種、契約条件、マイクロチップの登録状況まで確認する必要がある。
【実態を解説】ペットショップの売れ残り猫はその後どうなる?
ペットショップで売れ残った猫の行き先は、一つではない。月齢が進んでも店頭で販売を続けるケースもあれば、譲渡先を探したり、事業者が運営する施設で飼育を続けたりするケースもある。
大切なのは、売れ残った猫がすべて同じ運命をたどるわけではないという点だ。猫の健康状態、年齢、店舗の運営方針、譲渡体制などによって対応は変わる。
1. 店頭で値下げして販売を続ける
販売を継続する店舗では、月齢や販売状況に応じて価格を見直し、引き続き新しい飼い主を募集する場合がある。
子猫を希望する購入者が多い販売市場では、月齢が進むにつれて購入希望者との条件が合わなくなることもある。そのため、販売価格を変更して購入のハードルを下げる方法が採用されることがある。
ただし、値下げされた猫が必ず健康上の問題を抱えているわけではない。月齢や店舗の販売戦略、個体ごとの人気など、価格変更の理由はさまざまだ。
2. 保護団体や一般家庭への譲渡
販売を継続することが難しくなった猫について、事業者が里親を募集したり、譲渡活動を行う団体と連携したりする場合もある。
譲渡の際には、健康状態や性格、飼育歴などを踏まえて新しい飼い主を探すことになる。一般的なペットショップでの販売とは異なり、譲渡条件や費用、審査方法が設けられる場合もある。
なお、すべての売れ残り猫が保護団体に引き取られるという制度は存在しない。譲渡を行うかどうか、どの団体と連携するかは事業者ごとの取り組みによる。
3. 自社施設などで飼育を続ける
販売が難しくなった猫を、事業者が運営する施設で飼育する方法もある。治療が必要な猫については、獣医師と連携しながら健康状態の回復を目指し、その後に里親を募集することも考えられる。
また、健康状態や年齢などの事情によって新しい飼い主を探すことが難しい場合には、施設内で終生飼養を行う選択肢もある。
2025年の企業公表データから見える実際の取り組み
具体例として、ペットショップ「P's-first」を運営するペッツファーストホールディングス株式会社は、2026年3月30日に2025年の流通実績を公表した。
同社の発表によると、2025年に契約ブリーダーから引き受けたペットは20,102頭、店舗での契約数は19,586頭だった。また、里親譲渡数は店舗から87頭、ペットケア&アダプションセンター日光から37頭で、合計124頭となった。
2025年12月末時点で、同センターには79頭が在籍しており、そのうち74頭が主に治療を終えた、または回復期にあり、里親を募集していた。同社は、2025年に取り扱ったペットについて、売れ残りや行き先が分からないペットは存在しなかったと説明している。
ただし、これらは同社グループ全体の犬猫などを含む実績であり、猫だけの譲渡数ではない。また、企業自身による公表データであり、全国のペットショップ全体の状況を示す統計ではない。
それでも、販売だけでなく、治療、譲渡、終生飼養を組み合わせて対応する事業者の具体例として参考になる。

【販売の背景】売れ残り猫が生まれる理由は?
猫が店頭で売れ残る理由は、必ずしも健康状態の問題だけではない。販売市場における需要と供給、購入者の好み、月齢、価格などが複雑に関係している。
月齢が進むと購入希望者との条件が変わる
ペットショップでは、小さな子猫を希望する購入者が一定数いる。特に子猫の時期に迎えたいと考える人にとって、成長が進んだ猫は希望条件と異なる場合がある。
ただし、月齢が進んだ猫には、性格や生活習慣が分かりやすくなるという利点もある。体格や行動の特徴が見えやすく、落ち着いた性格の猫を探している家庭にとっては、むしろ選びやすい場合もある。
猫種・毛色・性別などの好みが影響する
購入者の希望は一様ではない。特定の猫種を希望する人もいれば、毛色や模様、性別、顔立ちなどを重視する人もいる。
そのため、健康で性格にも問題がない猫でも、店舗を訪れる購入者の好みと一致しなければ、販売期間が長くなる可能性がある。
価格と販売地域の需要が一致しない
猫の販売価格は、猫種や血統、月齢、店舗の仕入れ条件、地域の需要などによって変わる。購入希望者が予算に合わないと感じれば、健康な猫であっても販売につながらないことがある。
また、店舗の立地や来店者の年齢層、販売している猫の種類によっても購入につながる機会は異なる。
売れ残った理由と健康状態は切り分ける必要がある
インターネットでは、売れ残った猫について「病気があるから売れないのではないか」と心配する声も見られる。しかし、販売期間が長いという事実だけで健康状態を判断することはできない。
反対に、値下げされているから健康面も問題ないと考えるのも適切ではない。病歴、感染症の検査状況、ワクチン接種、現在の体調などを個体ごとに確認する必要がある。
【2026年最新データ】売れ残り猫の現在の状況と譲渡の実態
売れ残り猫の現状を考えるうえで参考になるのが、環境省が公表している犬猫の引取り・譲渡・処分に関する統計だ。
2026年11月時点で確認できる最新の年次統計は、令和6年度、つまり2024年4月1日から2025年3月31日までの実績である。
環境省の令和6年度猫の統計
環境省の統計によると、2024年度に自治体が引き取った猫は22,010頭だった。そのうち返還数は225頭、譲渡数は16,854頭、殺処分数の合計は4,866頭となっている。
前年度の2023年度は、猫の引取り数が25,224頭、譲渡数が18,160頭、殺処分数が6,899頭だった。2024年度は引取り数、譲渡数、殺処分数のいずれも前年度を下回っている。
ただし、ここで注意したいのは、これらの数字がペットショップの売れ残り猫だけを集計したものではないということだ。
自治体に持ち込まれた飼い猫や、所有者不明として収容された猫などを含む数字であり、一般のペットショップで販売が成立しなかった猫の頭数を直接示すものではない。
殺処分数4,866頭の内訳にも注意
環境省の統計における殺処分数は、実際にどのような事情で処分数に計上されたのかを3つに分類している。
2024年度の猫の場合、内訳は次のとおりだ。
- ① 譲渡することが適切ではないと判断された猫:2,387頭
- ② 譲渡先の確保や適切な飼養管理が困難だった猫:780頭
- ③ 引取り後に死亡した猫:1,699頭
つまり、合計4,866頭のすべてが、譲渡先が見つからず意図的に殺処分された猫というわけではない。病気や負傷、治療の見込み、収容後の死亡なども統計上の区分に関係している。
この数字をペットショップの売れ残り猫の行き先と直接結びつけるのは誤りだが、日本の猫の保護・譲渡をめぐる課題を理解するための重要な基礎資料となる。

【法律と仕組み】売れ残り猫の販売・引き取り制度はどうなっている?
ペットショップの猫の販売には、動物愛護管理法と第一種動物取扱業に関する規制が適用される。
特に重要なのが、販売が困難になった犬猫の終生飼養に関する規定だ。売れなかった猫を単純に不要な在庫として扱うことは、法律が求める動物の適正な取り扱いとは相いれない。
動物愛護管理法第22条の4が定める終生飼養
動物愛護管理法第22条の4では、犬猫等販売業者は、やむを得ない場合を除き、販売の用に供することが困難になった犬猫についても、引き続き終生飼養の確保を図らなければならないと定めている。
これは、売れ残った猫を必ず元の店舗で飼い続けなければならないという意味ではない。適切な譲渡先を探すことや、自社の飼養施設で飼育することなどを通じて、その猫が生涯にわたって適切に飼養されるようにすることが求められる。
また、動物愛護管理法第22条の3では、犬猫等販売業者に獣医師などとの適切な連携を確保することも求めている。
第一種動物取扱業の飼養管理基準
ペットショップは、営利目的で動物を販売する事業者として、第一種動物取扱業の登録を受ける必要がある。
環境省が示す飼養管理基準には、飼育スペースの確保、給餌・給水設備、施設の清掃、動物の健康状態の確認などが含まれる。
また、犬猫等販売業者には、犬猫等健康安全計画の策定と遵守、獣医師との連携、販売困難な犬猫の終生飼養確保などの追加基準が適用される。
事業者は個体ごとの取引や飼養状況を帳簿に記録し、原則として5年間保存する必要がある。毎年度の所有状況などについても自治体への定期報告が求められている。
行政の引き取り制度はペットショップの救済制度ではない
「売れ残った猫は保健所が引き取ってくれるのではないか」と考える人もいるかもしれない。しかし、自治体による犬猫の引取り制度は、ペットショップが販売できなくなった猫を自由に引き渡すための仕組みではない。
動物愛護管理法第35条と同法施行規則第21条の2では、犬猫等販売業者から引取りを求められた場合、自治体が引取りを拒否できることが定められている。
この規定は、販売業者が販売困難になった動物について、まず自ら適切な対応を行うという法律の考え方と関係している。
そのため、売れ残り猫については、店舗や販売業者自身が終生飼養の確保や譲渡先の検討を行うことが基本となる。
販売と譲渡に関係する主体と役割
| 関係主体 | 制度・役割 | 確認したいポイント |
|---|---|---|
| ペットショップ | 第一種動物取扱業として登録し、販売・飼養管理を行う | 登録番号、健康管理、販売履歴 |
| 犬猫等販売業者 | 販売困難な犬猫について終生飼養の確保を図る | 譲渡先や飼養継続の体制 |
| 獣医師 | 犬猫の健康と安全を守るため事業者と連携する | 診療歴、検査、ワクチン接種 |
| 自治体 | 動物取扱業の監督や動物愛護行政を担う | 業者の登録、法令遵守状況 |
| 保護団体・譲渡先 | 適切な条件のもとで猫を新しい家庭につなぐ | 健康情報、譲渡条件、飼養環境 |
| 購入者・新しい飼い主 | 終生飼養とマイクロチップの変更登録などを担う | 契約内容、登録情報、飼育費用 |
なお、2026年10月15日に公布された飼養管理基準の改正は、犬猫以外の哺乳類を対象とするもので、猫の販売制度に新たな値下げ時期や引き取り制度を設けるものではない。
【価格の実態】ペットショップの猫の値下げ時期と購入費用
売れ残り猫を迎えたい人にとって、価格は気になるポイントだ。通常より安く購入できる可能性はあるが、値下げの時期や金額には全国共通のルールがない。
猫の値下げは何か月目から始まる?
ペットショップの販売価格は、月齢や猫種、個体の特徴、店舗の販売方針などによって異なる。
月齢が進んだ段階で価格を見直す店舗もあるが、「生後3か月になれば必ず値下げ」「半年経過すると半額」といった全国共通の基準は存在しない。
また、値下げのタイミングは店舗独自の販売計画に左右されるため、同じ猫種や月齢でも店舗によって価格差が生まれることがある。
購入を検討する場合は、値下げ前の価格だけでなく、現在の総額と追加費用を確認することが大切だ。
売れ残り猫の購入費用はどこまで安くなる?
売れ残り猫の購入費用に全国統一の価格表はない。値下げによって生体価格が下がっていても、ワクチン接種費用、健康診断費用、マイクロチップ関連の手続き、保険料、飼育用品代などが別途必要になる場合がある。
契約時には、次の費用を分けて確認したい。
- 猫の生体価格
- ワクチン接種や健康診断に関する費用
- 寄生虫予防や検査に関する費用
- マイクロチップの登録・変更登録に関する費用
- ペット保険や生体保証などの費用
- ケージ、トイレ、食器、キャットフードなどの用品代
特に注意したいのが、必須費用と任意のサービスが一緒に提示されるケースだ。何が契約上必要なのか、どのサービスを選択できるのかを確認し、書面で総額を把握しておきたい。
2025年の猫の年間飼育費用は約19万5,000円
猫を迎える際には、購入時の価格だけでなく、その後の生活費も考える必要がある。
アニコム損害保険株式会社が2026年3月11日に公表した「2025年最新版 ペットにかける年間支出調査」によると、2025年に猫1頭へかけた年間支出額は平均195,427円だった。前年と比べて9.5%増加している。
特に注目したいのは治療費で、年間47,130円となり、前年比145.2%だった。
この調査は同社のペット保険契約者を対象としたアンケートであり、すべての猫の飼育家庭にそのまま当てはまる数字ではない。それでも、購入価格とは別に継続的な飼育費用が発生することを理解するための参考になる。
売れ残り猫を安く迎えられたとしても、その後の医療費や日常の飼育費用まで安くなるわけではない。長期的な家計への影響を考えて判断したい。

【購入前の必須確認】売れ残り猫の健康状態・ワクチン・契約内容
売れ残り猫を迎える際に最も重視したいのは、価格ではなく、その猫の現在の健康状態と今後の飼育に必要な情報だ。
環境省は、第一種動物取扱業者が犬猫などを販売する際、購入者に対して現物確認と対面説明を行うことを求めている。説明項目には病歴やワクチン接種状況も含まれる。
1. 猫の健康状態と病歴
まず、現在の健康状態を確認する。見た目が元気でも、過去に治療を受けていたり、継続的な投薬が必要だったりする場合がある。
確認したい項目は次のとおりだ。
- これまでにかかった病気や治療歴
- 現在の体重と食欲
- 目や鼻、耳、皮膚の状態
- 便や尿の状態
- 投薬や通院の必要性
- 感染症の検査履歴と結果
- 親猫や同腹猫に関する遺伝性疾患の情報
特に過去の治療歴については、口頭説明だけでなく、可能であれば診療記録や検査結果などの資料も確認したい。
2. ワクチン接種の状況
猫のワクチン接種は、感染症を予防するための重要な健康管理の一つだ。
ただし、ワクチンの接種回数だけを見て判断するのは避けたい。接種した日付、ワクチンの種類、次回接種の予定などを確認し、年齢や健康状態に合わせて獣医師と今後の接種計画を相談する必要がある。
また、販売時点で接種が完了していない場合には、購入後に必要となる接種費用についても確認しておこう。
3. 生年月日と飼育履歴
猫の年齢を把握することは、健康管理や食事、ワクチン接種の計画を立てるうえで重要だ。
環境省は、生年月日や繁殖者の情報などを販売時の対面説明項目に含めている。生年月日が不明な場合には、推定生年月日などについて説明を受ける必要がある。
また、店舗に来た日や、それまでの飼育環境についても確認しておくと、生活の変化に合わせたケアを考えやすくなる。
4. 生体保証と契約内容
値下げされた猫を購入する際には、通常販売と保証条件が異ならないか確認したい。
特に、購入後に病気が見つかった場合や、先天性疾患が判明した場合の対応は、店舗の契約内容によって異なることがある。
契約書では、次の項目を確認しておこう。
- 購入後の疾病に対する保証期間
- 治療費の補償範囲と上限
- 先天性疾患が見つかった場合の対応
- 死亡や重篤な病気が発生した場合の対応
- 返品・契約解除に関する条件
- 生体保証とペット保険の違い
- 値下げによって保証内容が変更されていないか
「安くなっているから保証は付かない」といった説明を受けた場合も、どのような条件で販売されるのかを必ず書面で確認することが大切だ。
5. マイクロチップの登録と名義変更
2022年6月1日から、ブリーダーやペットショップなどで販売される犬猫へのマイクロチップ装着と情報登録が義務化された。
そのため、ペットショップで購入した猫には原則としてマイクロチップが装着されており、購入者は登録情報を自分の情報に変更する必要がある。
この手続きがマイクロチップの変更登録だ。環境省の制度では、オンライン申請の場合、登録・変更登録の手数料は1回400円、紙での申請は1,400円となっている。
購入時にはマイクロチップの識別番号と登録証明書を確認し、購入後は速やかに変更登録を行いたい。
6. 生後56日規制にも注意
動物愛護管理法第22条の5では、繁殖を行う犬猫等販売業者について、繁殖した犬猫を出生後56日が経過する前に販売目的で引き渡したり展示したりすることを禁止している。
いわゆる8週齢規制であり、親や兄弟姉妹と過ごす時間を確保し、社会性の形成や健康面に配慮するための規定だ。
購入時には生年月日を確認し、56日齢を経過しているかどうかも確認しておきたい。
売れ残り猫を迎えるのに向いている人・慎重になるべき人
月齢が進んだ猫を迎えることには、子猫とは異なるメリットがある。例えば、ある程度成長しているため体格や性格の傾向を把握しやすく、落ち着いた猫との生活を希望する人には選択肢になり得る。
一方、猫の病歴や飼育に必要な費用について十分な説明を受けられない場合や、保証条件が不明確な場合には、契約を急がない方がよい。
価格の安さを最優先にする人、医療費や長期的な飼育費用を負担できない人、家族全員の同意が得られていない人も、迎える前に慎重な検討が必要だ。
【よくある誤解】売れ残り猫販売について知っておきたいこと
売れ残った猫は必ず殺処分される?
必ず殺処分されるわけではない。法律上、販売が困難になった犬猫についても終生飼養の確保が求められており、販売継続や譲渡、事業者による飼養など複数の対応がある。
売れ残り猫は保健所に引き取ってもらえる?
ペットショップなどの犬猫等販売業者からの引取りについては、自治体が拒否できる規定がある。保健所や動物愛護センターが、販売業者の売れ残り猫を無条件で引き取る制度ではない。
値下げされた猫は病気を持っている?
値下げだけで病気の有無を判断することはできない。月齢や販売方針などが価格変更の理由になる場合もあるため、個別の病歴や検査結果を確認する必要がある。
成猫に近い猫でも懐いてくれる?
もちろん可能性はある。人との接し方や性格は猫によって異なり、月齢だけで人懐っこさが決まるわけではない。実際に猫の様子を観察し、スタッフから性格や生活習慣について説明を受けるとよい。
保護猫とペットショップの売れ残り猫は同じ?
同じではない。保護猫は、飼い主が飼育できなくなった猫や、所有者不明として保護された猫などを含む。一方、ペットショップの売れ残り猫は、販売事業者が所有・管理する猫である。譲渡という形で新しい家庭に迎えられる場合はあるが、出自や譲渡条件は異なる。
【まとめ】売れ残り猫を迎えるなら価格より一生の暮らしを考える
ペットショップの売れ残り猫は、その後、店頭で販売が続く場合もあれば、保護団体などを通じて譲渡されたり、事業者の施設で飼育されたりする場合もある。すべての猫が同じ経過をたどるわけではない。
2026年現在、動物愛護管理法第22条の4は、販売が困難になった犬猫についても終生飼養の確保を求めている。行政による引取りが販売業者のための一般的な処遇制度になっているわけではない。
また、売れ残った猫だから健康状態が悪い、あるいは値下げされているからお得だという単純な判断も適切ではない。購入する際には、病歴、ワクチン接種、検査結果、生年月日、マイクロチップの登録、保証内容を個体ごとに確認する必要がある。
【プロの結論】
売れ残り猫を迎える際に最も大切なのは、安く購入できることではなく、その猫の生涯に責任を持てるかどうかだ。
月齢が進んだ猫には、性格や体格が把握しやすいという魅力もある。子猫という条件にこだわらなければ、新しい家族との出会いの幅は広がる。
一方で、販売価格の安さに目を奪われ、医療費や飼育環境、契約条件を十分に確認しないまま迎えることは避けたい。
猫を迎える前に、店舗の説明と書面を照らし合わせ、必要であれば獣医師にも相談する。そして、迎えた後も最後まで責任を持って暮らせるかを考えることが、猫にとっても飼い主にとっても後悔のない選択につながる。
売れ残りという販売上の言葉だけで猫の価値を決めず、一頭一頭の個性と命に向き合うこと。それが、猫を家族として迎えるための最も大切な判断基準となる。
主な根拠資料・確認資料
- 環境省「犬・猫の引取り及び負傷動物等の収容並びに処分の状況」
- 環境省「第一種動物取扱業者の規制」「対面説明が必要な18項目」
- 環境省「犬と猫のマイクロチップ情報登録に関するQ&A」
- ペッツファーストホールディングス株式会社「2025年 ペッツファーストマンスリーペットレポート総括」(2026年3月30日)
- アニコム損害保険株式会社「2025年最新版 ペットにかける年間支出調査」(2026年3月11日)
- 環境省「動物愛護管理法」および2026年10月15日公布の飼養管理基準改正資料 (出典: ペット ショップ 売れ残り 猫 販売(Yahoo!ニュース))