【EA Magazine編集長としての活動】山本奈衣瑠が発信する社会的メッセージ
山本さんを特徴づけるもう一つの活動が、フリーマガジン『EA magazine(エア・マガジン)』の編集長です。

2019年に創刊された同誌は、単なるファッション誌ではありません。社会問題や日常の違和感について考え、自分自身の価値観や選択肢を見つめ直すきっかけを提供する媒体です。
創刊のきっかけはNIKEとの取り組み
2020年に掲載されたNEUT Magazineのインタビューによると、創刊の背景には、山本さんと周囲のモデル・クリエイターたちが社会問題について話し合っていたことがありました。
そうした活動に関心を持ったNIKEから協業の話が持ち込まれ、最初の号の制作につながったとされています。
創刊号のテーマは「自分のこと、どれくらい知ってる?―How much do you know yourself?―」。人種やアイデンティティ、ジェンダーなどのテーマを扱い、kemioや雑誌編集者の小泉麻理香ら、多様な立場の人々が登場しました。
続く第2号では、ESTIVOとの取り組みとして「FIND YOUR LINE」を発表。自分自身を理解し、社会とのつながり方を考える内容を展開しました。
EA magazineが目指すもの
同誌の特徴は、特定の価値観を読者に押しつけるのではなく、考えるための材料や視点を提供することです。
山本さんは、SHIPSのインタビューでも、フリーランスや個人で活動する友人たちとの会話から、社会問題や政治について考えるようになった経緯を説明しています。
また、EA magazineを発行するきっかけとして、フェミニズムをテーマにした活動をNIKEから提案されたことにも触れています。
モデルの仕事では、服やブランドの世界観を身体表現によって伝えます。一方、編集長としては、言葉や誌面構成を通じて読者に問いを投げかける立場です。両者に共通するのは、表現を通して他者に新しい視点を届けるという姿勢でしょう。
なお、山本さん自身は土屋鞄のインタビューで、マガジンやZINEの制作を仕事の中心というより個人的な創作活動として捉えていることも語っています。モデルや俳優という職業と、個人の創作活動を区別している点も興味深いところです。
【2026年最新】Miracle Summer主演・BEAMS出演など現在の活動
2026年の山本さんは、映画、広告、クリエイティブ活動と複数の分野で活動を続けています。特に注目したいのが、主演映画『Miracle Summer』とBEAMSのウィメンズキャンペーンです。
『Miracle Summer』で主演・真尋役
2026年の新たな代表作として注目されるのが、サイ・ユウリン監督の映画『Miracle Summer(ミラクルサマー)』です。
山本さんは主人公の真尋(まひろ)役で主演を務めています。本作は第39回東京国際映画祭のアジアの未来部門に選出され、2026年10月26日に開幕した同映画祭で上映されました。
物語の舞台は高知県。仕事に追われる日々を送る真尋が、久しぶりに故郷へ帰省するところから始まります。
弟とその仲間たちが夢中になっている“小さな存在”の捕獲作戦に巻き込まれた真尋は、子どもの頃に持っていた好奇心や、忘れていた記憶を少しずつ取り戻していきます。
作品の着想には、1972年に高知市で話題になった「介良事件」があります。中学生が小型UFOを発見したとされる出来事をもとに、SFと青春映画の要素を組み合わせた作品です。
東京国際映画祭の2026年10月31日付公式インタビューでは、監督が山本さんを起用した理由についても説明しています。東京藝術大学の先輩の作品で彼女の演技を見て、自然体でありながら印象に残る存在感に惹かれたことが、オファーにつながったそうです。
この評価は、山本さんが映画監督からどのような俳優として見られているかを知るうえでも興味深いポイントです。強い個性を前面に押し出すだけでなく、作品の風景や人物関係になじみながら存在感を残せることが、起用理由の一つになっています。
なお、東京国際映画祭への選出・上映と一般劇場公開は別の話です。映画の公式サイトでは、2027年公開予定と案内されています。2026年に劇場一般公開済みと誤解しないよう、公開時期は区別しておきたいところです。
BEAMSのCM・ブランドムービーに出演
もう一つの注目トピックが、BEAMSの2026年秋冬ウィメンズキャンペーンです。
BEAMSは2026年10月8日、新たなメッセージ「まるごと愛してゆく。」を掲げたブランドムービーを公開しました。山本さんは主要出演者の一人で、RIKO役を演じています。
映像に登場するのは、青春時代を一緒に過ごした30代の女性3人です。
- RIKO:自分のカフェを開く夢を追い、メルボルンへのコーヒー留学を控える女性。山本奈衣瑠さんが演じる。
- SAYA:娘が生まれ、初めての育児を経験する女性。
- KAEDE:広告代理店でキャリアを築き、多忙な毎日を送る女性。
同じ時間を過ごしてきた3人が、それぞれ異なる人生を選択していく様子を描いています。
キャンペーンの楽曲には、モーニング娘。の『I WISH』を採用。シンガーソングライターの柴田聡子さんがカバーを担当しています。
この映像で興味深いのは、山本さん自身が30代を迎えたタイミングで、同世代の女性が人生の選択に向き合う役を演じていることです。
BEAMSの公式発表に掲載された山本さんのコメントでも、30代になってから20代の頃には想像できなかった表現や挑戦をしていること、自分の迷いや過去の経験を肯定的に受け止めていることが語られています。
ファッションモデルとしての経験と、俳優として培ってきた演技力の両方が生かされた出演といえます。
2026年はほかにもCM出演が続く
High Endzの公式プロフィールでは、BEAMS以外にも2026年の広告出演情報が掲載されています。
- 2026年4月:アサヒ「よわない贅沢」WEB CM
- 2026年8月:OpenAI「ChatGPT」CM『Donut』
- 2026年10月:BEAMS「まるごと愛してゆく。」ブランドムービー
映画での出演に加えて、広告やブランドムービーでも活動していることが分かります。モデル時代から培ってきたファッションや映像表現の経験が、現在の仕事にもつながっています。
【山本奈衣瑠の魅力を分析】モデル・俳優・編集者の3つの顔
山本さんのキャリアを整理すると、単純にモデルから俳優へ転向したという説明では捉えきれない特徴があります。
1.オーディションを通じて役を獲得する姿勢
NiEWの2024年のインタビューでは、山本さんは出演作が続いた状況について、同じ時期に偶然オファーが集中したわけではないと説明しています。
『夜のまにまに』や『冬物語』もオーディションを受けて決まった作品です。『猫は逃げた』についても、映画初主演という立場でありながら、自らオーディションに参加して役を獲得しました。
作品との出会いを待つだけでなく、自ら現場へ足を運んできたことが、監督や共演者との新たな関係を生み出しています。
2.インディーズ映画との相性
山本さんの出演作には、作家性の強い映画や、小規模な制作体制で生み出された作品が多くあります。
こうした映画では、役柄の説明や演出が細かく決められているとは限りません。俳優自身が人物の感情や生活感を考え、監督と一緒に表現を作っていくことが求められます。
モデル時代から培った自然な身体表現に加え、役の中にある曖昧さや矛盾を表現できることが、さまざまな映画監督から声がかかる理由の一つと考えられます。
3.自分で発信する側にも立っている
EA magazineの編集長としての経験は、俳優業とは異なる角度から社会や人間を観察する機会になっています。
映画では監督や脚本家が作った世界の中で役を演じ、編集者としては自分の視点でテーマを選び、誌面を組み立てる。この両方を経験していることは、山本さんの表現活動を特徴づけています。
俳優としての出演作だけを追うのではなく、編集活動やファッション関連の仕事も合わせて見ると、活動の全体像が理解しやすくなります。
【よくある質問】山本奈衣瑠に関するFAQ
Q1:山本奈衣瑠の年齢と生年月日は?
A1:1993年11月12日生まれです。2026年11月6日時点では32歳で、11月12日に33歳になります。
Q2:山本奈衣瑠の身長と出身地は?
A2:身長160cm、東京都出身です。所属事務所High Endzの公式プロフィールに掲載されています。
Q3:山本奈衣瑠の所属事務所はどこ?
A3:俳優マネジメント事務所のHigh Endzです。
Q4:山本奈衣瑠の映画初主演作は?
A4:今泉力哉監督の『猫は逃げた』です。2022年3月18日に公開され、山本さんは町田亜子役を演じました。
Q5:山本奈衣瑠は高崎映画祭で何を受賞した?
A5:2025年の第38回高崎映画祭で、『SUPER HAPPY FOREVER』による最優秀助演俳優賞を受賞しました。
Q6:EA magazineとは何?
A6:山本さんが編集長を務めるフリーマガジンです。2019年に創刊され、社会問題や自分自身の価値観について考えるきっかけを提供しています。
Q7:山本奈衣瑠の2026年の最新出演作は?
A7:主演映画『Miracle Summer』が第39回東京国際映画祭のアジアの未来部門に選出されました。また、2026年10月8日公開のBEAMSブランドムービー「まるごと愛してゆく。」にもRIKO役で出演しています。映画の一般公開は2027年予定です。
Q8:山本奈衣瑠のInstagramは?
A8:ファッション関連のプロフィールなどで本人のアカウントとして紹介されているのは「@nairuuuu」です。
まとめ:山本奈衣瑠はモデルの経験を生かして表現の幅を広げる俳優
山本奈衣瑠さんは、モデルとしての活動を出発点に、2019年から俳優業にも挑戦してきました。
2022年の『猫は逃げた』で長編映画初主演を果たし、2024年の『SUPER HAPPY FOREVER』ではヴェネチア国際映画祭への選出を経験。さらに2025年には高崎映画祭の最優秀助演俳優賞を受賞し、映画界での評価を着実に高めています。
一方で、フリーマガジン『EA magazine』の編集長として社会的なテーマを発信し、モデルとしても広告やファッションの仕事を継続。2025年のイギリス留学を経て、2026年には『Miracle Summer』の主演やBEAMSのブランドムービー出演など、新たな活動を展開しています。
山本さんの魅力は、特定の肩書きに自分を限定しないことです。モデル、俳優、編集者という複数の経験が、それぞれ独立した活動でありながら、表現者としての個性を形作っています。
今後注目したいのは、2027年公開予定の『Miracle Summer』をはじめ、映画でどのような役柄に挑戦していくかという点です。インディーズ映画で培った演技力と広告・ファッション分野での表現力が、これからどのように交わっていくのか。山本奈衣瑠さんの次のキャリアにも期待が集まります。
主な参照資料:High Endz公式プロフィール、東京国際映画祭公式インタビュー、BEAMS公式プレスリリース、高崎映画祭公式受賞者発表、NiEW・NEUT Magazine・SHIPS・土屋鞄のインタビュー記事。 (出典: 山本 奈 衣 瑠(Yahoo!ニュース))