【暴力団構成員が減少する理由】警察の取締りと排除条例が組織を変えた

目次
【暴力団構成員が減少する理由】警察の取締りと排除条例が組織を変えた
【暴力団構成員が減少する理由】警察の取締りと排除条例が組織を変えた
@ creator • Click to Play Video Inline
🎵 【暴力団構成員が減少する理由】警察の取締りと排除条例が組織を変えた

暴力団の構成員が減少している背景には、単一の原因ではなく、法制度、経済活動、社会環境の変化が重なっている。

1. 暴力団対策法による規制強化

1992年に施行された暴力団対策法は、暴力団員による不当な要求行為などを規制する法律だ。

指定暴力団員が組織の威力を示して不当な金品を要求した場合、都道府県公安委員会は中止命令や再発防止命令などを発出できる。

さらに、特定抗争指定暴力団等に指定されると、指定された警戒区域内での事務所使用や新設、対立組織の構成員へのつきまとい、多数での集合などが制限される。

2. 暴力団排除条例による経済的な締め付け

各都道府県の暴力団排除条例も、組織の弱体化に影響している。

代表的な取り組みは以下のとおり。

- 公共工事や行政契約からの暴力団関係企業の排除
- 銀行取引や証券取引における反社会的勢力の排除
- 企業による暴力団への利益供与や資金提供の禁止
- 祭礼や露店営業からの暴力団排除
- 暴力団事務所の開設・運営に対する規制

警察庁によると、2025年中には暴力団排除条例に基づく勧告が36件、指導が2件実施された。また、条例違反による検挙は26件だった。

3. 構成員の離脱と組織の維持難

警察庁は、全国警察による集中的な取締りと暴力団排除活動の進展によって、構成員の離脱が進んだことを減少の背景として挙げている。

加えて、暴力団から離脱した後の生活再建も課題となる。就職や住居の確保など、社会復帰に向けた支援が必要になるためだ。

2025年には70組織が解散・壊滅し、所属していた構成員は119人だった。そのうち51組織は主要6団体の傘下組織に当たり、解散・壊滅した組織全体の72.9%を占めている。

ここで重要なのは、組織数と構成員数の減少が、必ずしも犯罪活動の同じ割合での縮小を意味しないことだ。組織の外側に活動を移したり、別の犯罪グループと連携したりする動きにも注意が必要になる。

【暴力団の資金獲得活動】みかじめ料から詐欺・企業活動へ

暴力団の資金源について、昔ながらの恐喝やみかじめ料だけを想像するのは実態に合わなくなっている。

警察庁の2026年公表資料では、暴力団が時代の変化に応じて多様な資金獲得犯罪を行っていることが指摘されている。

従来型と近年の資金獲得活動

分類主な活動
伝統的な資金源みかじめ料、用心棒代、恐喝、賭博
薬物関連覚醒剤・大麻などの密売
詐欺関連特殊詐欺、公的給付制度を悪用した詐欺
経済活動への介入違法貸金業、労働者派遣事業など
その他強盗、窃盗、企業・行政機関への不当要求

特に警戒されているのが、暴力団関係企業や共生者を利用して、一般的な経済取引を装う手法だ。

共生者とは、暴力団に利益を供与し、その威力や情報力、資金力などを利用して自らの利益拡大を図る者を指す。

こうした関係が存在すると、表面的には通常の事業活動に見えても、その背後に犯罪収益の移転や不当な資金獲得が隠れている可能性がある。

警察庁が公表した実際の検挙事例

2026年4月の報告書には、稲川会傘下組織の幹部らによる薬物密売事件が掲載されている。

警察庁の説明によると、同幹部らは2023年12月から2025年8月にかけて、タイなどから密輸入された大麻等の規制薬物を、匿名・流動型犯罪グループを利用して密売した。

2025年9月までに、幹部ら29人が大麻取締法違反(営利目的輸入)などで検挙された。

この事例から読み取れるのは、暴力団と匿名・流動型犯罪グループが、それぞれ独立した存在として活動するだけでなく、犯罪の分担や資金獲得をめぐって接点を持つ場合があるということだ。

【トクリュウと暴力団の関係】組員が減っても犯罪がなくならない理由

2026年の組織犯罪ニュースで、暴力団と並んで重要なキーワードが、匿名・流動型犯罪グループ、通称「トクリュウ」だ。

トクリュウは、匿名性が高く、メンバーが流動的に入れ替わる犯罪グループを指す。固定的な組織構造を持つ従来型の暴力団とは異なる特徴がある。

トクリュウの検挙状況はどうなっている?

警察庁の2025年の統計では、トクリュウによるものとみられる主な資金獲得犯罪の検挙人員は合計6,679人だった。

主な資金獲得犯罪の罪種別検挙人員・2025年

詐欺が3,075人で最多となり、全体の半数近くを占めた。薬物事犯、窃盗も多く、犯罪の種類が幅広いことが分かる。

若年層が犯罪に巻き込まれる構造

同資料では、検挙された人の年齢層についても分析されている。

- 14~19歳:1,048人
- 20~24歳:1,564人
- 25~29歳:1,247人
- 30~39歳:1,328人

20代までの若年層が全体の約6割を占めている。

さらに、検挙人員の約3割は、SNS上での犯罪実行者募集情報をきっかけに犯行に加担していた。主犯・指示役の立場にあった人は約1割だった。

実行役と指示役が分かれている構造では、現場で検挙された人物だけを捜査しても、グループ全体の実態解明にはつながらない。

そのため、警察は中核的人物の特定や犯罪収益の流れの解明を重視している。

暴力団とトクリュウは同じ組織なのか?

これは誤解されやすいポイントだ。

警察庁は、両者の関係について複数のパターンを確認している。

1. 暴力団構成員がトクリュウの首領やメンバーになっているケース。
2. 暴力団が複数の犯罪グループを配下に置き、犯罪を分担させるケース。
3. トクリュウ側が暴力団に資金を供与し、その威力や人脈を利用するケース。
4. 海外の犯罪グループと暴力団、トクリュウが接点を持つケース。

海外では、カンボジアなどを拠点とする特殊詐欺グループについて、拠点管理や日本人の架け子の調達に暴力団が関与している実態も報告されている。

したがって、トクリュウをすべて暴力団の下部組織と考えるのも、両者に関係がないと考えるのも正確ではない。

組織の形態は違っても、資金、人材、威力、人脈を介してつながる場合がある。 これが2026年の組織犯罪情勢を理解する重要な視点だ。

【指定暴力団25団体の最新情報】2026年は24団体という公表も

「指定暴力団は全国に25団体」という情報は、2025年末の統計に基づくものだ。

警察庁の「令和7年における組織犯罪の情勢」では、2025年末時点で25団体が指定暴力団として指定されていた。

一方、2026年版警察白書では、2026年6月1日現在で24団体と記載されている。2025年末と2026年6月1日という基準日の違いによるものであり、25団体という数字だけを最新情報として扱うことはできない。

暴力団対策法と暴力団排除条例の違い

比較項目暴力団対策法暴力団排除条例
制定・施行1992年施行各都道府県で制定
主な目的暴力的要求行為などの規制社会からの暴力団排除
主な対象指定暴力団員など事業者、住民、関係者など
主な措置中止命令、再発防止命令など勧告、契約排除、利益供与規制など

暴力団対策法は、指定暴力団員による不当要求や対立抗争への対応など、組織犯罪を直接規制する法律だ。

一方、暴力団排除条例は、企業や住民が暴力団と関係を持たないための社会的な仕組みを整えるものだ。

両制度が連携することで、犯罪の摘発だけでなく、組織の資金源や活動基盤を断つ対策が進められている。

2026年のニュースを見極める3つの基準

ヤクザ関連のニュースやSNS上の情報を読む際には、次の区別が役立つ。

- 人数の基準日: 2025年末の統計なのか、2026年中の発表なのか。
- 組織の指定: 指定暴力団としての指定なのか、特定抗争指定のことなのか。
- 情報の種類: 警察庁の公表事実なのか、報道による関係者情報なのか、根拠のないネット上の噂なのか。

特に、抗争指定の解除を組織の解散や抗争の完全終結と混同しないことが大切だ。

【ヤクザニュース最新2026】に関するよくある質問(FAQ)

Q1:2026年現在、暴力団の構成員は何人ですか?

A1:警察庁が2026年4月に公表した2025年末の確定値では、構成員と準構成員等を合わせて約1万7,600人です。このうち正式な構成員は約9,400人です。

Q2:六代目山口組と神戸山口組の抗争は終わったのですか?

A2:2026年11月6日時点では、特定抗争指定が継続しています。2026年10月5日に期限延長が公示され、2027年1月6日までとなっています。池田組や絆會との特定抗争指定は解除されましたが、神戸山口組との指定は別に継続しています。

Q3:トクリュウと暴力団は同じものですか?

A3:同じではありません。暴力団は比較的固定的な組織を持つのに対し、トクリュウは匿名性とメンバーの流動性が特徴です。ただし、警察庁は両者の間に人的・資金的なつながりがある事例を確認しています。

まとめ:2026年のヤクザニュースは「勢力縮小」と「犯罪構造の変化」が焦点

2026年の暴力団情勢を読み解くうえで、最も重要なのは、構成員の減少と組織犯罪の変化を分けて考えることだ。

警察庁の公表資料から確認できる主なポイントは次のとおり。

- 2025年末の暴力団構成員等は過去最少の1万7,600人。
- 2025年の暴力団構成員等の検挙人員は7,335人。
- 六代目山口組は約6,300人で主要6団体の最大勢力。
- 2026年9月には池田組・絆會との特定抗争指定が解除された。
- 神戸山口組との特定抗争指定は2027年1月6日まで延長された。
- トクリュウとの人的・資金的なつながりが新たな捜査上の焦点になっている。

数字だけを見れば、暴力団は長期的な縮小局面にある。しかし、詐欺、薬物、企業活動を利用した犯罪、匿名・流動型犯罪グループとの連携など、資金獲得の手段は複雑になっている。

今後のヤクザニュースで注目すべきなのは、組員の人数だけではない。資金の流れ、組織間の関係、犯罪グループの実態、そして市民生活への影響である。

2026年11月現在、警察庁の統計と各公安委員会の発表を併せて確認することが、日本の組織犯罪情勢を正しく理解するための重要な判断材料となる。 (出典: ヤクザ ニュース 最新(Yahoo!ニュース))

ヤクザニュース最新
ヤクザニュース最新
ヤクザニュース最新