【プロ野球引退選手2023】NPB公式データで見るセカンドキャリアの実態
戦力外通告や現役引退の先に、どのような仕事や進路が待っているのか。
この疑問に答える重要な資料が、NPBが2024年4月22日に発表した「2023年戦力外/現役引退選手の進路調査結果」だ。
調査対象は153人。2023年10月31日時点で平均年齢は27.1歳、平均在籍年数は6.8年だった。
153人の進路はどう分かれた?
2023年戦力外・現役引退選手の進路内訳
NPB関係への進路・93人
NPB関係
93人
その他の野球関係
47人
野球以外の仕事
8人
未定・不明
5人
さらに内訳を詳しく見ると、次のようになる。
NPB関係:93人
- NPB選手:11人
- 育成選手:44人
- 監督・コーチ:11人
- 球団職員・チームスタッフ:27人
その他の野球関係:47人
- ファーム新規参加球団:13人
- 独立リーグ:7人
- 社会人野球:12人
- 海外チーム:6人
- 野球解説者・評論家:1人
- その他:8人
野球関係以外:8人
- 一般企業への就職:7人
- 自営・起業:1人
未定・不明は5人だった。
ファーム新規参加球団が広げた再起の可能性
2024年からNPBファーム・リーグに参加したオイシックス新潟アルビレックスBCとハヤテベンチャーズ静岡は、戦力外選手の新しい受け皿となった。
高山俊、薮田和樹らが所属した球団。
田中健二朗、池谷蒼大、西濱勇星らがプレーした球団。
この2球団の存在によって、NPBの支配下契約を失った選手にも、NPB球団のファームと対戦しながら実力を示す環境が生まれた。
独立リーグとは異なる位置づけで、ファーム参加球団という進路がNPBの進路調査でも独立した区分として集計されている。
実際に西濱勇星はハヤテからヤクルトへ移籍し、再びNPBの育成選手となった。池谷蒼大もハヤテで2026年までプレーを続けた。
ただし、ファーム参加球団への移籍がNPB復帰を約束するわけではない。選手自身の成績や健康状態、球団の編成方針などが、その後の契約を左右する。
【プロの結論】戦力外から再起できる選手に共通する3つの条件
2023年の選手たちの歩みを整理すると、戦力外通告後の再起を考えるうえで、押さえておきたいポイントが3つある。
1. 自分の強みを生かせる環境を選ぶ
中川颯のアンダースロー、板山祐太郎の複数ポジションへの対応力など、他球団が必要とする特徴を持つ選手は、新天地で役割を獲得できる可能性がある。
以前の球団で出場機会が少なかったとしても、別の球団では必要とされることがある。
2. 支配下契約だけにこだわらず、実戦機会を確保する
育成契約や独立リーグ、ファーム参加球団でプレーを続けることは、現役続行のための現実的な選択肢だ。
吉田凌のように育成契約から支配下登録を勝ち取った例もある。
ただし、育成契約では支配下登録選手と同じ条件で一軍の公式戦に出場できるわけではない。契約内容や昇格の見通しを理解したうえで選ぶ必要がある。
3. 現役引退後のキャリアも考えておく
NPBの調査では、2023年の対象153人のうち93人がNPB関係に進み、47人がその他の野球関係に進んだ。
監督、コーチ、球団スタッフ、社会人野球、海外リーグなど、選択肢は幅広い。
野球を続けることだけが成功ではない。長年培った経験や技術を、次の仕事に生かすことも立派なキャリア形成である。
戦力外通告は、選手としての評価が一区切りになる出来事であって、その人の野球人生や職業人生の価値まで否定するものではない。
中川颯のDeNAでの再起、板山の中日での支配下復帰、薮田の新たな競技への挑戦は、それぞれ異なる形の次の一歩を示している。
【プロ野球戦力外2023】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2023年に戦力外通告を受けたプロ野球選手は何人ですか?
SPAIAの集計では、2023年11月6日の第2次通告期間終了時点で145人です。スポニチの報道では143人とされており、集計には差があります。NPBの153人は、現役引退選手も含めたセカンドキャリア調査の対象人数です。
Q2:2023年の合同トライアウトには何人参加しましたか?
2023年11月15日に鎌ケ谷スタジアムで開催され、59人が参加しました。内訳は投手41人、野手18人です。高山俊や薮田和樹、福田秀平、吉田凌らが参加しました。
Q3:2023年に戦力外となった選手で、2026年も現役の選手はいますか?
います。高山俊はオイシックス新潟、板山祐太郎は中日、上林誠知は中日で2026年シーズンをプレーしました。いずれも2023年オフの退団後に別の環境で現役を続けた選手です。
Q4:戦力外通告後にNPBへ復帰した選手は誰ですか?
代表例は中川颯、板山祐太郎、西濱勇星、吉田凌らです。中川はDeNA、板山は中日、西濱はヤクルト、吉田はロッテと契約しました。ただし、その後の現役続行や引退の時期は選手ごとに異なります。
Q5:戦力外通告を受けたら必ず引退するのでしょうか?
いいえ。育成契約、他球団への移籍、合同トライアウト、独立リーグ、海外リーグなど、現役を続ける道があります。指導者や球団スタッフとして野球界に残る選択もあります。
Q6:2026年現在、戦力外選手の進路で注目すべき事例は?
中川颯のDeNAでの再起と2026年の引退、板山祐太郎の中日での支配下復帰、薮田和樹のメキシコリーグでのプレーとボクシング挑戦表明、西濱勇星のNPB復帰と再度の自由契約などが挙げられます。
まとめ:プロ野球戦力外2023から見える選手たちの現在と未来
2023年のプロ野球戦力外通告では、12球団から多くの選手がチームを離れた。
高山俊、森唯斗、上林誠知、薮田和樹、中川颯ら、実績を持つ選手たちも例外ではなかった。
しかし、その後の歩みは一様ではない。
- 他球団で支配下登録を勝ち取った板山祐太郎。
- DeNAで日本一を経験し、2026年に現役を引退した中川颯。
- オイシックスで現役を続ける高山俊。
- メキシコリーグを経てボクシングに挑戦する薮田和樹。
- ハヤテからヤクルトに移籍し、2026年に再び自由契約となった西濱勇星。
NPBの公式調査でも、2023年の戦力外・引退選手153人のうち約6割がNPB関係、約3割がその他の野球関係へ進んでいる。
プロ野球選手のキャリアは、球団との契約終了だけで終わるものではない。
2026年現在も、現役続行、他球団への移籍、指導者への転身、異競技への挑戦など、さまざまな形で次の人生が続いている。戦力外通告を受けた選手たちのその後を知ることは、プロ野球という世界の厳しさだけでなく、選手一人ひとりの再起と可能性を知ることにもつながる。 (出典: プロ野球 戦力外 2023(Yahoo!ニュース))